スマホのバッテリー事故を防ぐために【長く使い続けられる機種の紹介も】

前回、こちらの記事でXiaomiスマホに関する爆発事例について書きました。

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この記事を書いて僕自身学んだこともたくさんあって自分のためにもなったし、書いてよかったなと感じました。

それでもXiaomiスマホ全体から見たら爆発事例もごく一部、せっかくコスパが良いのに変えないのはもったいない!ということで今回は、「どのようにしてバッテリーの事故を防ぐのか」を特集していきたいと思います。

Xiaomiの事例を見ると、「ごく普通に使っていた」「メーカーが対応してくれない」など、他のメーカーに比べ悪いイメージの評判もあったりしたのですが、ほとんどがどんな状況で爆発したのかはあまり詳しく報告されていないモノがほとんど。

前記事で紹介した動画内の映像も、その前後で使い方に問題がなかったのかは誰にも解りません。

裏を返せば、Xiaomi製品も含めてバッテリー関連のトラブルがあった人は、これらのことをおろそかにしていた可能性もあります。

例えば、Xiaomiスマホなら「急速充電対応のスマホをバッテリー保護機能なしに使っていた」とか「純正でないバッテリーで過充電を繰り返していた」など。

普段何気なく使っていてその辺りがおろそかになってしまうこともあると思います。なので、もうすでに知っていることも含めて、おさらいの意味でも見ていきましょう。

それと、各メーカーのバッテリー消耗率80%までのサイクル数を見ていき、どのメーカーがバッテリーに力を入れているのかも書いていきます。

よくあるネット記事の身も蓋もないアドバイスで終わらせずに、ひとつひとつ現実的な手段や落とし所を探っていきます。「充電しながら動画を見ない」など”分かっているけど現実的にムリ”というような項目については現実的な手段を深掘りして落とし所を探っていきます。

Xiaomi製品を含めてコスパの良い、主に急速充電スマホなどを買い換えとして注目している人は必見です。

目次

バッテリー事故を防ぐためには

スマホ爆発の瞬間と実際に爆発した後のiPhone

これはXiaomi製品に限らず、スマホを使っている全ての人に気をつけてほしいことを書いていきます。

逆に言えば、問題のあるXiaomiも原因や事故当時の状況がハッキリしていない以上は、ここを抑えておけば爆発やバッテリー関連のトラブルはぐっと減らせる可能性が高いです。

ネットにある記事からさらにブラッシュアップして、実行するのにムリがない落とし所を探っていきます。

充電環境を見直す

この項目については次の4つに分類できます。

  • 充電しながらの動画再生やゲームは避ける
  • 布団の中・枕元での充電は避ける
  • 高温になる場所(車内・直射日光下)で充電しない
  • 長時間、充電放置しても大丈夫なスマホを選ぶ

これらを順番に見ていきます。

①充電しながらの動画再生やゲームは避ける

これはちょっと現実的に難しい。

「スマホはエントリーモデル程度のものでいい」という人以外なら「充電しながらスマホを使うな」というのは無理がある気がします。

僕も車でスマホを使うときは充電しながら動画やGoogleマップを使いまくっています。

そのような無茶な使い方を続けていても歴代のスマホたちは基本問題なく使えていたし、多少おかしくなっても再起動でなんとかなっていました。

この他のもっと現実的な要素を気にしていく方が良さそうです。

しかし、これが急速充電スマホだと話は別。

他のスマホよりバッテリーに負荷が掛かるので、充電しながら使用するのはなるべく避けたいところ。

※主なスマホのワット数とそれに掛かる時間

出力(W)0→50%の時間0→100%の時間主な対応スマホバッテリー負荷を避けるための使い方
20W 約35分 約95分だいたいのスマホの
標準急速充電
バッテリ保護機能を設定して放っておける
30W 約28分 約75分iPhone純正PD30Wアダプタ
45W約22分 約60分Galaxy SシリーズなどGalaxy S24以降なら保護機能で安心
60W 約18分 約45分 Redmi Note 13 Pro+ 5G、
OPPO Reno11 Pro
時間も放置することも微妙
80W 約15分約36分OPPO SuperVOOCなどちょっとしたスマホを使わない時間を作って充電
100W 約13分約35分 高出力PD・QC 5.0対応機種の一般値
120W約11分約20~30分Xiaomi HyperCharge、
motorola edge 50s proなど

これは、あくまで目安。どのW数でも過充電しないようにそのスマホで出来るバッテリーの設定はしておきましょう。それと100%になる前に忘れずに充電コードは外しておきたいところ。

それでも、80~100Wスマホは、一日の中で『スマホをコードに繋いでおかないといけない時間』が大幅に短縮することのメリットは大きいですね。

20~45Wスマホは、逆に多少の過充電によるバッテリー負荷へのリスクは急速充電スマホに比べてかなり少ない。

たまにGoogle Pixel 6aのようなヤバい事例もありますが、アダプティブ充電などの機能を使って事故を軽減することも可能になります。

現に僕のPixel 6aは発火やバッテリー膨張などの症状は見られませんでした。

一応言っておくと、これはGoogleを擁護しているわけではありません。保護機能をみんな設定しているわけではないし、それをしていなかったからってスマホが発火したりバッテリーが膨張して使えなくなるっていうことがあってはならないと考えています。今回の一例のPixel 6aに関して発火などの症状があった人も、アダプティブ充電などの保護機能を使用していた可能性もあるし、企業はしっかりした対応と商品の改善をする必要があると思います。

他にもAQUOSのインテリジェントチャージ、Galaxyのバッテリー保護機能など、通常のスマホよりも手厚いバッテリーをいたわる設定が盛りだくさんのスマホは安心して使用できます。Galaxys24以降の45W充電対応スマホは急速充電と保護機能のいいとどりですね。

​ 個人的にはやはり、充電速度は20Wほどでもバッテリー保護機能がついているスマホを推奨します。

  • 急速充電スマホは専用のアダプタ+専用コード+対応スマホが揃ってはじめて効果が出るものが多い(コードの使い回しが出来ない)
  • 100W以上の急速充電スマホにバッテリー保護機能がそれほどある印象がない
  • 日常で過充電のことを気にかける必要がでてくる

​これらの要素があるので、僕はなるべく『充電速度<<<バッテリー保護機能』でスマホを選んでほしいなと思います。

長くなっていまいましたが、①の『充電しながらの動画再生やゲームは避ける』をまとめるとんな感じ。

ながら使用は気をつけたいが、やるなら20~30W充電のスマホ推奨

②布団の中・枕元での充電は避ける

これは言わずもがな。可燃性のある場所の側に置くのは避けたいです。

就寝時に充電するなら頭の上のスマホが置けるベットフレームに。もしないようなら充電スタンドや、僕のようにスマホホルダーを取り付けてそこで充電すればOK。

僕の楽天ルームです。

アームに合うベットフレームや枕の長さ、高さ等の条件があるので、気になったら覗いてみてください。

このスマホホルダーはしっかりホールドしてくれるので、起きたときもズレたり、スマホが落ちそうになったこともありません。

スマホに関わらず、精密機械を可燃性のあるものの側に置かないという部分は徹底したいですね。

③高温になる場所(車内・直射日光下)で充電しない

これも当たり前のこととしてクセづけたい要素。

なるべくスマホは持ち歩くようにしたいですし、家で充電するにしても充電コードの先は日光が当たらない場所になるように気をつけましょう。

④長時間、充電放置をしても大丈夫なスマホを選ぶ

これは①の要素と似ている部分があります。

長時間放置そのものを気にするより放っておいてもいい機種を選ぶ方が生活の質は向上します。

〇長時間放置も怖くない!スマホの主な過充電設定と機種

  • pixelのアダプディブ充電
  • Galaxyの過充電防止設定
  • AQUOSのインテリジェントチャージ

安全な充電機器を使う

この項目は次の3つに分類できます。

  • メーカー純正または認証品(MFi認証など)を選ぶ
  • PSEマークのある充電器を使う
  • 断線した充電ケーブルはすぐに交換

これらを順番に見ていきます。

①&②MFi認証、PSEマークのある製品を選ぶ

①と②は同じマーク系なのでまとめます。

MFi認証やPSEマークは購入時、こちらのロゴを目印にしてみてください。

MFiは、「Made For iPhone/iPad/iPod」の略です。

このロゴがある製品は、互換性と安全性が保証され、Apple製品との連携がスムーズで、故障や発火のリスクが抑えられます。 

MFi認証マーク

PSEは、「Product Safety Electrical appliance&materials」の略です。

電気用品安全法に基づき、日本の安全基準を満たしていることを示すマーク。このマークがないと、日本国内での販売は法律で禁止されている。

丸形と菱形のPSEマーク

③断線した充電ケーブルはすぐに交換

断線したケーブルの交換は当たり前にしたいところですが、しっかり急速充電に対応したコードって気軽に売ってるモノでもないのでそのまま放置しがち。

それよりも、そもそも断線しずらいケーブルを選ぶ方が安全かつ日常で気にする部分が減ります。

このコードは、ナイロン製で断線しずらく、60W急速充電対応。このスペックで700~800円ほどとコスパも良いのでオススメです。

充電コードはテキトーに選んでしまうと、1,000円以上したり、急速(20W)充電に対応していなかったりするので、選ぶときは気をつけてください。

バッテリーの劣化を放置しない

バッテリーの劣化を放置しないに関しては次の2つです。

  • 購入から2年以上経過 充電サイクルが500回を超えている
  • 最大容量80%未満(iPhoneは設定で確認可)

これらはよく言われるヤツ。とは言え、特にAndroidは

どうやって確認したらいいの?

という人が多いはずなので、iPhoneの場合と合わせて紹介していきます。

①購入から2年以上経過 充電サイクルが500回を超えている

iPhone
iPhone14以前

設定⇒「プライバシーとセキュリティ」⇒「解析と改善」をタップ。

「解析データ」を開き、一番新しい【log-aggregated-[日付]】というファイルを探してタップ。ファイル内のテキストをコピーし、メモアプリなどに貼り付ける。

メモアプリの検索機能で【last_value_CycleCount】を検索し、その横に表示されている数字を確認。 

iPhone15以降

設定⇒「バッテリー」⇒「バッテリーの状態」をタップする。

「充放電回数」の項目が表示されるので、その回数を確認する。

Android

Androidでバッテリーの充電サイクルを確認するにはこの「AccuBattery(アキュバッテリー)」というアプリを使います。

最近のAndroid(Pixelなら8a以降)は、設定で確認することが出来たりもしますが、対応していない機種もあるので、このアプリを使用して確認方法をご紹介します。

このアプリの下に表示される「健康度♥」タブを下にスワイプすると出てくる「バッテリーの劣化」という項目に、今現在のバッテリー劣化具合が表示されます。

AccuBatteryアプリで自分のスマホバッテリーの充電サイクル数を知る方法

この500回っていう数字は、一般的なスマホの数値で、最近のスマホはこれの回数が伸びてきたりしています。

これらはボリュームがあるので後の方でまとめておきます。サイクル数が500以上の各メーカーの主なスマホはこちら

僕のPixel 6aで言うと、バッテリー容量が80%維持できるサイクル数は800です。

AccuBatteryアプリの画面を見てみるとすでに126サイクルしています。

iCrackedでバッテリーを交換してもらったのが7月の下旬なので、約3ヶ月でだいたい125サイクルしていると考えると576日(約1.6年)ほどでバッテリー容量80%になる計算です。

買ってから4~5年使える計算。バッテリー問題で無償交換したりもしましたが、投げ売り22,001円で買った機種がここまで持ってくれたらかなり良い買い物だったなと感じます。

②最大容量80%未満

iPhone

設定⇒「バッテリー」⇒「バッテリーの状態と充電(または「バッテリーの状態」)」をタップ。

画面上部に表示される「最大容量」の項目を確認。 

Android

これも「AccuBattery」を使用。

アプリを起動して、「健康度♥」タブを表示するとこのような画面が出るので、「バッテリーの状態」を確認。

これが今のバッテリーの消耗状態です。

iPhoneなら設定からバッテリーの状態や消耗率が把握できます。これは、iOS 11.3から。僕が2020年に買ったiPhoneSe2でも使えていました。

各メーカーのサイクル数が500以上のスマホ

長持ちするスマホを手に入れてQOLが向上した人たち

スマホメーカーの言う”サイクル数”とは一般的に『バッテリーが新品の状態から80%の容量になるまでのサイクル数』を指します。

サイクル数とは『スマホを100%~0%まで放電すると1サイクル』とカウントします。途中で何回充電しても関係ありません。

僕のPixel 6aなら『4,410mAh分を消費したら1サイクル』となります。※使い続けて消耗していくと1サイクルあたりのmAhは少なくなっていきます。

これから紹介するサイクル一覧は、それぞれのスマホのバッテリー容量によって同じサイクル数でもバッテリーの寿命は変わってきます。

それでも、サイクル数が多いほど『バッテリーの寿命が長い≓長く使い続けられるスマホ』ということに変わりはないので、スマホ選びの参考にしてみてください。

iPhone(発売時期)サイクル数
iPhone 15以降
2023年9月
1,000サイクル
Motorola
※発売日とサイクル数が順不同なので(主なスマホ)に情報を記載
サイクル数主なスマホ(発売時期)

1,000サイクルedge 60 Pro(2025年7月)
razr 60(2025年10月)
1,200サイクルedge 50 Neo(2024年8月)
Google Pixel(発売時期)サイクル数主なスマホ
pixel 8a以前800サイクルPixel 3~Pixel 8 Pro、
Pixel Fold
pixel 8a以降
2024年5月
1,000サイクルPixel 9、Pixel 9 Pro、Pixel 9 Pro XL、Pixel 9a、Pixel 8a
arrows(発売時期)サイクル数主なスマホ
arrows We2発売以降
(2024年8月)
1,000サイクルarrows We2,
arrows We2 Plus
arrows Alpha発売以降
(2025年8月)
1,250サイクルarrows Alpha
AQUOSサイクル数

僕が調べた限りAQUOSのサイクル数に関する表記や参考にできるデータはありませんでした。

AQUOS sense9やAQUOS wish5には『3年後も電池容量90%』という表記はありますが、指標的なデータがarrowsの『4年後80%』というものだけ。

「3年後に90%なら6年後80%だよね?」とも言い切れない1ので、ここではAQUOSのデータ表記はしません。

Xperiaサイクル数
1,400サイクルXperia 1 VII
Galaxy(発売時期)2サイクル数主なスマホ
Galaxy S24シリーズ以降
(2024年4月)
2,000サイクルGalaxy S24、Galaxy S24 FE、
Galaxy S25、Galaxy S25 Ultra、
Galaxy A56、Galaxy A36
Xiaomi(発売時期)サイクル数主なスマホ
Xiaomi 15以降
(2025年4月)
1,600サイクルXiaomi 15
Xiaomi 15T
Xiaomi 15TPro
OPPOサイクル数主なスマホ

約900サイクル3OPPO Reno11 A
(2024年6月)
OPPO Reno12 Pro 5G
(2025年7月)

※ここに書いていない機種は一般的に500サイクルほどになります

スマホは調べれるだけ調べて書き出してみました。

Motorolaのように発売順とサイクル数の多さは比例していないこともあるので、『表記されているスマホよりあとに発売したモノだからサイクル数が数値以上』だとは言い切れませんが、ある程度の指標にはなると思うので、参考にしてただけたらと思います。

もちろん、自分のスマホに異常が出たり違和感を感じたらサイクル数に限らず修理を検討してください。

まとめ:スマホを事故なく長く使うために

Androidもちょっとずつその流れになってきていますが、iPhoneのように『バッテリー容量が80%未満になったらバッテリーを無償交換」のようなサービスはないので、早く全てのスマホがこの流れに乗ってほしいです。

僕のPixel 6aは、バッテリー無償交換+800サイクルという、2022年のスマホにしては耐久性がある+ラッキーだったので5~6年使える見込みが生まれただけで、同じ時期の他のスマホならiPhoneじゃない限りバッテリー保護機能を使ってもここまで持つのは難しいはずです。

個人的には、AIとかの機能よりも、バッテリー周りとかの『使いやすさ』の部分に焦点を置いてスマホを開発してほしいなって感じがします。

2024年当からバッテリー80%維持サイクル数も各メーカー増えてきていて良い傾向です。

できれば、80%以下になったらバッテリーはどのメーカーも無料で交換できる流れになってほしいです。

ひとつのスマホをずっと長く使える時代が来るのを切に願います。

  1. 一般的な解釈として、バッテリーが消耗して行くにつれて1サイクルの間隔は短くなっていくはずなので ↩︎ ↩︎
  2. ※発売時期は「それ以降の同メーカーのスマホならこのサイクル数以上である可能性が高い」という参考値として記載していますが、必ずそうとは限らないので詳しくは各スマートフォンの公式商品ページをご確認下さい。 ↩︎
  3. arrows We2の公式サイトと同じ「4年使っても80%を維持」という表記から数値を算出 ↩︎
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この記事を書いた人

ASD×HSP、各種アレルギー持ち
自分の生きづらさから来る苦労をシェアしたり、『ASDのこだわりから来る一般の人とはちょっと違ったライフハック』を同じ生きづらさを抱えている人たちに提供しようと思いこのブログを立ち上げる
国家資格を含めた11の資格を保有

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